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  趣味の話                       小室 龍太郎  20期生(平成7年卒業)


 入局してから2年が経とうとしていますが、たまに、頭に包帯を巻いていたり、目の回りがパンダみたいになっている私を見かけた方も多いと思います。医局の皆さんや、外来、病棟の皆さんには「片町でケンカしたんですわ。」と一杯かつぎ(「オヤジ狩りにあったんですか?」と聞いてきた失礼な?Ns.がいました。また最近病棟では「先生また片町でケンカしたんか?」と向こうの方から聞いてきてくれます。)、患者さんには「階段で転んだんや。」とごまかし、えらい先生方には「こんな顔していましてすいません。」と謝っているのですが、実は、ラグビーでケガをしたせいなのでした。今回、編集委員の先生方から「ラグビーについて書く様に。」とお話がありましたので、学問的な話とはなんの関係もないのですが、何でこんな格好をして院内をうろついているのか書いてみようと思います。
 
 現在、私が所属しているチームは3つあります(1.石川代表(NTT北陸)、2.JJクラブ、3.関西ドクターズラグビーフットボールクラブ(以下、関西ドクターズ))。平日(月、水、金)は仕事が終われば早々に石川代表(NTT北陸)の練習にNTT安原グランドへかけつけ、練習の後にはサークルKで牛乳500mlを一気飲み(これが金沢で一番おいしい飲み物です)し、それから医局で仕事をしたり、自宅で休み、土日は代表や、クラブの練習、試合にあけくれる。妻をビデオ係として自分の趣味に巻き込み、クラブの試合の後はJO-HOUSEでビデオを見ながらその日のプレーを肴に盛り上がる。春はクラブの公式戦や、代表のオープン戦、時には京阪神や、名古屋まで遠征し、GWは安原で合宿。夏は安原と菅平の合宿に国体北信越予選。秋はクラブのリーグ戦や、関西クラブ選手権があり、また石川代表として国体に参加。雪の降る冬は室内トレに励み、グラウンドで走りたくなったら京阪神まで出かけて関西ドクターズに参加する。というのが、この2年間の私のラグビーカレンダーです。これだけやってると当然仕事にも影響がでるわけで、dutyやパートの交代など、先生方や外来、病棟、パート先の病院の関係各位、何より患者さんに、いつもご迷惑をおかけし、心苦しく思っております。この場をお借りしまして深くお詫びしますとともに、ご理解とご協力をいただいていることに感謝申し上げます。  
 
 何が面白くてこれだけのめり込んでいるのか?ということですが、これをひと言で言うことは非常に難しいです。石川代表に参加しているのは、強いて言うなら、あしたのジョーではないですが「真っ白な灰になる。」ということだと思います。しかし、ラグビーの楽しみ方はプレー以外にも色々ありますし、歳とともに少しづつ覚えてきました。JJクラブや関西ドクターズではラグビーもさることながら、試合の後のラグビーを肴にした酒が楽しみですし、ラグビー以外の要素がつきあいの中に入ってこないのが一番気楽な点です。このようなラグビーの楽しみ方は、妻に言わせると「あんたは本気のラグビーと遊びのラグビーと両方やって家のことを全然考えとらんわ。」ということになります。あまり大きなケガをしない方なのですが、すり傷、切り傷はしょっちゅうで、頭をスパイクされて裂傷を負い、坂本先生の当直の時に無理にお願いして、まだナートをしたことがなかった妻にナートさせたり(上手に縫ってくれました。お裁縫は合格です。)、足の傷から菌が入って発熱し、坂井先生に抗生物質を処方していただいたりしました。昨年は右肩を打撲し1ヶ月半ほど満足に動けませんでしたが、これでもまだやっているのはやっぱり自分でも好きなんだろうなと思います。だから練習の後の牛乳が美味いのでしょう。  

 では、私がそれだけのめり込んでいるラグビーの、石川県の現状はどうなのか、ということですが、残念ながらラグビーはマイナースポーツです。社会人はNTT北陸が平成10年から関西社会人リーグに加入し、頑張っているおかげで北信越ではNo.1ですが、高校、大学も含めて全国レベルからみると水をあけられています。平成9年の国体はあの花園ラグビー場で開催され、石川代表(北信越代表)は開始式直後の試合に出場したのですが、その時の観衆が何と2万人。ほとんどがマスゲームで動員された幼稚園児でしたが、試合前に花園の、きれいな深い芝でパス回しをしているところへ、子供たちが「ガンバレー。」と大声をあげて応援してくれているのをみると、緊張した雰囲気の中でも「お前らも将来この芝生の上に立つんやぞ。」とつい子供たちに手を振ってしまうのでありました。石川でも子供たちにもっとラグビーが広まっていったらいいなと思う今日この頃です。  医者の趣味といえば、古くは囲碁将棋、今はテニスにゴルフといったところでしょうか。「ラグビーが趣味です。」などと広言するのはこの世界ではムチャクチャなのでしょうが、医局では少し前に住吉先生がフィギュアスケートで八戸国体(冬季)に参加しておられ、同じような方がおられたことに少し安心しています。  
 とりとめなく書きましたが、そろそろこの辺で終わりにしたいと思います。趣味の話はこれで終わりですが、おそらく体が動くかぎり、ラグビーボールにさわり続けることでしょう。

(写真1)京阪スポーツガーデン(大阪、枚方)にて石川代表(NTT北陸)の皆さんと
(写真2)関西クラブ選手権(岡山、美作)にてJJクラブの皆さんと
(写真3)東医体(福島)3位決定戦、対弘前大  
注意:写真はありません。

この文章は平成11年の金沢大学医学部神経精神医学教室同窓会誌に「趣味の話」としてのせたものです。



                                          



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